「150年前の有田皿山ば 歩こう隊」の活動の一環で、今回初めての試みとして、子どもたちに呼びかけ、川の中に残る有田焼の陶片“ベンジャラ”を探す取り組みを開催しましたところ、多くの小学生に参加いただき、大変好評のうちに終了しました。
有田皿山には白川川、有田川が流れていて、昔から有田焼の失敗作とか窯道具(窯の焼成時に使用したハマとかトチンなど)を川に捨てていました。それらが長い年月をかけ、流れ去ったものも多いのですが、中にはそのまま堆積して静かに川底に眠っているものもあります。それらを採集して年代とか、元の形などを知ることで有田の歴史の一端に触れてもらおうという目的で開催したものです。
今回は8月1日(水)と8月4日(土)の2回に分けて開催しました。当日はガイド・クラブの大橋理事長や当館学芸員が、子どもたちが採集した陶片の年代や元の形などの質問に応えました。採集した陶片などは貴重な文化財でもありますので、参加者は持ち帰ることはできませんが、後日、詳細な情報を伝えました。中には夏休みの宿題の一つとして学校へ提出し、賞をもらった人もあったとか。
3年間にわたり、協働でこの取り組みを行ってきたNPO法人アリタ・ガイド・クラブのみなさんと当館職員で、準備から当日の写真撮影、陶片の情報収集、参加者へ詳細な記録を伝える作業などを行いましたが、今回の反省をもとに、来年度も引き続き開催したいと思いますので、今回惜しくも参加できなかった方は、次回は是非ご参加ください。