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旅の季節

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先週末襲来した台風は、館の周辺に大量の落ち葉や木々の折れ枝を散らして通り過ぎていきました。ちょうど、れきみん応援団の学習会の日でもあったので、応援団の皆様総出で掃除を手伝ってくださり、あっという間にきれいになりました。職員だけでは到底あの時間で掃除を終えることはできませんでした。改めて応援団の皆様にお礼申しあげます。そして、台風の被害の出た地域の皆様にはお見舞い申し上げます。

ところで、秋も本番となり、旅をするのに持って来いの季節となりました。最近はなかなか旅を楽しむということもできずにいますが、新聞の折り込みや旅行会社の広告などを見ながら、あるいは、駅に停車中のななつ星の列車を横目で見ながら、いつかのんびりと旅をしたいなあと思っています。

旅に欠かせないものが旅先のことを紹介したパンフレット類というのは今も昔も変わらないかと思いますが、現在の有田町を紹介した多くのパンフレットも有田観光協会等から発行されています。当館には寄贈資料の中に「陶都有田」という昭和11年(1936)に有田商工会が発行した観光案内パンフレットがあります。表面には有田町を俯瞰した地図と裏面には陶都有田の概要と泉山磁石場、有田工業学校、佐賀県第一窯業試験場、陶山社、陶祖李参平頌徳碑、有田物産陳列館、香蘭合名会社、猿川、深川製磁株式会社、名工柿右衛門、色鍋島窯今右衛門焼など、当時の見どころが写真と説明をつけて掲載されています。現在は移転したり名称が変わったりしているところもありますが、当時から変わらない風景も垣間見ることができます。時代を反映している点は、昭和11年4月20日付で佐世保鎮守府と佐世保要塞司令部がそれぞれ検閲していることを明記してあることでしょうか。
現在も国内はもとより、海外からのお客様が街中をそぞろ歩きされている様子をよく見受けますが、昭和初期にすでにそういう機運が高まっていったのでしょうか。

そういえば、パンフレットと同じころの昭和13年作成、「有田の産業と観光」という16ミリフィルムもあります。石場の採掘作業や陶土製造の様子、ろくろ成形や絵かき座などの様子が映し出されています。当時の人々がこのフィルムをどのように活用したかはよくわかりませんが、長い間、旧有田町役場に保存されていました。現在はDVDで保存しておりますので、興味をお持ちの方は当館までご一報ください。

というわけで、今日は有田町内での小さな旅(美味しいお蕎麦と素晴らしい眺望を堪能)に出かけて参ります。(尾)H29.10.24

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         昭和11年の「陶都有田」パンフレット

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