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有田の窯跡17 -猿川窯跡-

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第17回は、「猿川(さるがわ)窯跡」です。
所在地は有田町岩谷川内三丁目です。史跡には指定されていませんが、過去の調査により、2基の窯体が確認されています。

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                   写真(1): 猿川窯跡遠景

発掘調査は、佐賀県教育委員会が調査主体となり、1969年に行われています。その後、1969年に『有田町猿川古窯跡』-第一部 発掘調査概報-、1971年に‐第二部 発掘調査図録‐が、それぞれ佐賀県教育委員会から刊行されています。

発掘調査では、2基(A窯とB窯)の窯が確認されており、A窯はB窯を壊して構築していたことからA窯の方が新しい窯であることがわかっています。A窯については、盛土され国道35号となっているため、2室のみ確認されています。B窯は、途中でA窯に壊されているため9室まで残存していますが、発掘調査時の遺存状態は良好で、胴木間や一部天井部まで確認されています。出土遺物は、B窯から染付の碗や皿が主体的に出土しており、他に青磁の碗も出土しています。推定年代は1620-1630年代~20世紀です。
記述や古地図にも記録が残っており、1814(文化11)年の記録では岩谷川内登として13室、1859(安政6)年の絵図には16室、1885(明治18)年の『陶器根居簿』にも岩谷登として17室の記録が残っています。

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                   写真(2):猿川窯跡近景

現在の猿川窯跡は、宅地と山林となっており草木が生茂っているため、容易に確認することはできませんが、国道35号の横の私有地内に標柱が建っていますので、場所はわかると思います。(伊)H29.10.26

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