昨日1月16日、有田町歴史民俗資料館の消防訓練を行いました。資料館規模の建物ですと、年1回程度、消防訓練を行わなければいけないということになったそうで、今回はその第1回目になります。
こういった訓練は、小学校時代には行っていた記憶がありますが、はてさて中学校・高校でやったのかとんと思い出せません。ただ、大学時代に静岡出身の友人が話していたのですが、曰く「家庭ごと、各人ごとに防災グッズを入れたバックを用意し、年1回は点検している」「防空頭巾が市販されていて、学校では椅子の上において座布団代わりにしている」等々、私たち九州人には全くなじみのない防災対策で、九州人の防災意識の低さを目の当たりにしました。ちなみに友人宅では防災グッズの点検をした日は、1年間これを使わずに済んだことを祝して、備蓄している保存食を全部開封し「保存食パーティ」を開いていたそうです。ちょっと楽しそうですよね。
私は大学が熊本なので、友人や恩師たちも件の熊本地震の被災者だったわけですが、あれで地震が来ない地域というものは無い、ということを痛感させられました。10数年前あれだけ低かった防災意識が、熊本地震の時にどれほど変わっていたのでしょうか。備えあれば憂いなし、といいますが、備えていても憂いがあるのが災害です。ただその憂いを軽くするためにも、毎日きちんと備えなければならないと思った次第です。
さて、資料館の消防訓練ですが、今回は初の試みということで、通報訓練、消火訓練、避難訓練のすべてを、有田消防署の方のご指導のもと、文化財課職員や土日勤務従事者、れきみん応援団の有志にて行いました。消火器を使用する訓練のほか、資料館は屋内消火栓設備というものを所有していますので消防設備点検をお願いしている業者の方にもご協力いただき、屋内消火栓からの放水訓練も行いました。私も通報訓練で119番への通報訓練を初体験しました。訓練とわかっていても焦ってしまい、本当に火災が起きたらとにかくパニックにならないことが重要だな、と感じた次第です。
災害発生時には人命優先はもちろんですが、資料館には貴重な資料がたくさんありますので、それの保管や救出も考えなければなりません。いざいという時のため、マニュアル対策だけでなく、やはり実際にどうのように動くか、訓練を行っておかなければなりませんね。
消防署の皆さんありがとうございました。(永)H30.1.17
※今回の119番通報は事前に連絡の上行っております。

屋内消火栓設備による放水訓練の指導を行う消防署員