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有田の窯跡21 -一本松窯跡-

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遅くなりましたが、今年も1年よろしくお願いします。今年最初のブログは、「一本松(いっぽんまつ)窯跡」です。
所在地は有田町戸杓です。史跡には指定されていません。

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                         一本松窯跡

一本松窯跡は、有田町教育委員会が調査主体となり、1989年に発掘調査は行われています。その後、1990年に『一本松窯・禅門谷窯・中白川窯・多々良2号窯』が有田町教育委員会より刊行されています。発掘調査で確認された窯体数は1基で、焼成室は不完全ながらも比較的良好な遺存状態で上部8室の確認ができました。下部については道路により寸断されています。物原については、確認のために設定した東側のトレンチで確認されました。

出土遺物は、陶器のすり鉢、磁器の皿、碗、瓶、小杯が出土し、磁器の多くは染付で、他に白磁の碗や皿も出土しています。窯道具はトチン、ハマ、ボシが出土しています。出土資料などから推定年代としては1640~1650年代であることがわかっています。禅門谷窯跡も同様ですが、この窯跡の位置する戸杓地区については古文書や古地図などに窯場に関する記載はこれまでのところ確認できません。
現在の一本松窯跡は、道路際に標柱と説明板が建っているので、場所の確認はしやすいです。また、前回紹介した禅門谷窯跡が目と鼻の先です。なお、有田町教育委員会が刊行している報告書については、現在在庫がありませんのでご了承ください。(伊)H30.1.18

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