11月14日、国際学芸員サミット2019の登壇者の皆さんが当館に来館されました。
「国際学芸員サミット2019 世界の学芸員・コレクターが語る有田焼の魅力」は、11月16日に九州陶磁文化館で行われたサミットで、佐賀県文化・スポーツ交流局文化課の主催です。佐賀県では、かつて海外に輸出され珍重された有田焼の価値や魅力を佐賀の誇りとして知っていただくとともに、海外とネットワークを築くことで世界における有田焼のプレゼンス(存在感)を高めるため交流事業に取り組んでいるそうです。国際学芸員サミットはこの交流事業の一環で、2016年から毎年開催されています。今年は、イギリス、アイルランド、アメリカから学芸員とコレクターの3名をお呼びして、世界に誇る有田焼の素晴らしさや佐賀のやきもの文化の魅力について世界的な視点から熱く語っていただいたそうです。また、サミットの開催のほかに、県内の学校を訪問し海外から見た有田焼の魅力について講義したり生徒との交流事業を行ったり、窯元を訪問して窯業職人の作業の見学や意見交換を行ったりして交流事業を実施しています。
当館へは、海外からいらっしゃった学芸員・コレクターの皆様の視察としてご来館いただきました。有田町歴史民俗資料館のほかに、出土文化財管理センター収蔵庫、泉山磁石場、有田陶磁美術館をご案内しました。
資料館では、有田焼参考館で陶片を見ていただき、その後、夏休みに「ベンジャラを探そう!」で子どもたちが川で見つけた陶片の展示をご覧いただきました。有田町の川で陶片を見つけることができること、子どもたちが見つけたものであることを聞いて驚いておられました。
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職場体験で中学生が行った展示も見ていただきました |
また、現在資料館で開催中の「わがまちアリタの平成史」で放映している映像もご覧いただきました。平成2年の石場の採掘風景など、現在は見られない貴重な映像を放映しています。
次に、出土文化財管理センターの収蔵庫をご覧いただきました。発掘調査で出土した膨大な数の陶片に皆さん驚いておられました。興味のある窯跡をお聞きして、その窯跡の出土陶片を中心にご見学いただきました。
次に泉山磁石場、有田陶磁美術館を見学していただきました。美術館は、時間の都合上駆け足になってしまったのですが、禁裏御用品の研究をされている学芸員の方がおり、熱心に見学されていました。
途中時間が足りず駆け足になってしまいましたが、皆さんには熱心に解説を聞いていただきました。国際学芸員サミットの皆さん、ありがとうございました。(宮)R1.11.19