新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
さて、新年最初のブログとなる窯跡シリーズ第49回は、「迎原高麗神 (むかえのはらこうらいじん)窯跡」です。
所在地は有田町仏ノ原です。史跡には指定されていません。
|
迎原高麗神窯跡付近(遠景) |
迎原高麗神窯跡は、1994年度に西有田町(現有田町)教育委員会が調査主体となり発掘調査を行っています。その後、1996年に『原明古窯跡・迎原高麗神窯跡』が西有田町教育委員会より刊行されています。
発掘調査では、1基の窯体が確認できましたが、窯本体の下部は農道取り付けと農地により削平され残存していませんでした。
調査により出土した遺物は陶器のみで、灰釉の碗や皿が出土していますが、そのほとんどが細片で、農地と農道の取り付け時に陶片は採取され遺物の残存も僅かでした。出土遺物から1610年代~1630年代ころの操業と推測されます。
迎原高麗神窯跡と近接した位置に、町の指定史跡である迎原窯跡があります。いずれの窯跡も私有地の中にあるので見学の際はご注意ください。なお、有田町教育委員会が刊行している報告書については、現在在庫がありませんのでご了承ください。
このシリーズも途中で休憩をしながら進めてようやく第49回まで来ました。予定ではあと3回で終了予定です。次のシリーズは未定ですが、何とか今年度中に終わりそうです。今後も引き続きよろしくお願いいたします。
(伊)R2.1.9