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令和元年度新寄贈品の紹介 7 ~シカゴ万国博覧会関連資料(5)

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前回紹介した渡航費総額が「4,500円」とありましたので、これがどれくらいの金額か考えてみたいと思います。

ただ、明治と現代では物価が違う上に、モノの価値観だとか、当時の給料水準だとかがあまりに違うので、明確な金額を出すことはできません。これくらいだったのかな?という参考程度でお願いします。残念ながら参考にならないぐらい桁が違いましたが。

 

さて、日本銀行のホームページに、「今の物価は、昔とくらべてどれくらいの水準なのか」調べることができる計算式が載っています。明治34年の企業物価指数から計算すると、現在(H30年)の1,515倍になりました。つまり1円=1,515円です。

では1円=1,515円かというと、単純にそうはいきません。上記の計算式にはサービスの対価は排除されていますし、実は海外貿易の指数も計算に入っているようです。

 

ということで別の資料を見てみましょう。「明治・大正・昭和値段の風俗史」(朝日新聞社発行)に書かれているものと、現在も存在しているもので、計算しやすいもので比較すると

・明治38年の銀座木村屋のあんぱんが1個1銭。現在の価格は1個約200円。

・明治30年の中央公論が10銭。現在の価格は950円。

・明治45年の早稲田大学の授業料が1年50円。現在の早稲田文学部の授業料が約100万円(価格はすべて現在のHP参照)。

1銭=100円~200円。つまり1円=10,000円~20,000円くらいになりそうです。企業物価指数とだいぶ違いますね。

 

渡航費「4,500円」に当てはめてみると

(企業物価指数では)4,500円×1,515円=681万7,500円

(感覚的には)  4,500円×1~2万円=4,500万円~9,000万円

 

莫大な費用ということだけがわかりましたね!

 

申し訳ありません、今回内訳までいきませんでした。実はこの4,500円、渡航費のほか5か月分の滞在費、ほかにも色々と入っているんですが、だんだん計算がザルになっていくのがかなり面白かったので、また次週に。(永)R2.1.29

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