第52回は、「 二ノ瀬(にのせ)窯跡・楠木原(くすのきばる)窯跡」です。
所在地は二ノ瀬窯が有田町二ノ瀬で、楠木原窯は有田町楠木原です。いずれも史跡には指定されていません。今回紹介する窯跡は、これまで発掘調査歴もなく、窯の所在を昔から聞きますが、所在の真偽は不明です。
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二ノ瀬窯跡付近 |
二ノ瀬窯跡は、有田町の最も北に位置する窯跡です。二ノ瀬窯跡は『肥前陶磁史考』に「二の瀬に開窯せしめし由なるも、今其物原さへ見出されざるは察するにそれが御庭焼程度の小規模なりしと此處が全く農村化して開墾されしため湮滅せしものなるべく、・・・」という記述があり、古くから「二の瀬」として知られていたようですが、記述の通り、開発等で消滅してしまった可能性が考えられます。
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楠木原窯跡付近 |
楠木原窯跡は、有田町の窯跡で最も西に位置します。所在場所については佐賀県遺跡地図に窯跡が包蔵地として登録されていますが、写真でもわかるでしょうか。遺跡の場所が畑です。登り窯の傾斜もないところです。発掘調査等の経歴がないので、はっきりとしたことは言えませんが、所在の真偽は不明です。
このシリーズも拙い内容ではありましたが、遂に最終回です。2017年4月20日から始めて、途中で休憩?をいれながらようやく終わりました。次のシリーズは西地区の資料関係の話でもしていこうかと思いますが未定です。引き続きよろしくお願いいたします。
(伊)R2.1.30