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西地区の遺跡 ~6~

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前回は、第2次調査で新たに出土した12基の貯蔵穴について紹介しましたので、今回からは遺跡から出土した石器について紹介します。

 

第2次調査後の昭和46年(1971)に刊行された「坂の下縄文遺跡」に記載された石器の出土量は、リンゴ箱3杯と記載されており、かなりの出土量があったんだとわかることと、ほんの約50年前なのにリンゴ箱という単語に何かすごく時代を感じます。

 

さて、出土した石器ですが、石器として利用した石材のほとんどが伊万里市と有田町にまたがる腰岳産の黒曜石でした。次いで多いのが多久市の鬼の鼻山産のサヌカイトを使っています。在地石材で良質な黒曜石が採取できるのですから、黒曜石を多く利用していることになんら不思議はありません。

 

坂の下遺跡で出土した石器に多く利用されていた黒曜石とは、火山などで噴出するマグマが急冷却することで出来上がった天然のガラスのことです。石器石材として日本のみならず各地で多く利用され、日本国内でも北海道、関東、中部、九州と広く原産地が知られています。原産地によっては、マグマ内や急冷却される際に含まれる結晶や成分によって様々な特徴を持つことが分かっています。顕著なものですと、北海道の黒曜石は、酸化鉄を多く含むことで赤色を含む黒曜石になっていたり、大分の黒曜石は乳白色をしていますし、腰岳のように真黒な黒曜石も産出します。

 

次に多く利用されていた多久市の鬼の鼻山産のサヌカイトとは、ガラス質の安山岩のことで、讃岐岩とも呼ばれます。サヌカイトを硬いものや金属のものでたたくと高音の澄んだ音がすることから「カンカン石」とも呼ばれています。主な産出地は、名称のもとである香川県の国分台や大阪府と奈良県の境にある二上山で産出しています。多久市ではサヌカイトを産出する山から近い場所で、三年山遺跡という旧石器時代の遺跡があり、そこではサヌカイトを石器として使用するために製作していた遺跡が確認されています。

 

今回は石の説明が長くなったので、次回に出土した石器について紹介したいと思います。

 (伊)R2.7.16

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