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西地区の遺跡 ~7~

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坂の下遺跡で出土した石器は、リンゴ箱3杯分の出土量があり、その石器に使用していた石材のほとんどが黒曜石かサヌカイトだったことは、前回のブログでも紹介した通りです。ですので、今回は2次調査で出土した石器の種類について紹介します。

 

・石鏃(せきぞく)

弓矢の矢の先端に取り付ける石器になります。

黒曜石で作られた打製石鏃(だせいせきぞく)が131本、打ち割った破片を利用した剥片鏃(はくへんぞく)が32本、サヌカイト製のものが3本の計166本の石鏃が出土しました。

 

(1)出土石鏃図面-1
出土石鏃図面

 

・尖頭状石器(せんとうじょうせっき)

打ち割って形を三角形に整え先端を尖らせた、槍先の形をしている石器になります。旧石器時代から縄文時代草創期頃に使用されていたものです。黒曜石製のものが17点出土しています。

 

・打製石槍(だせいいしやり)

槍状の石器です。出土したものは先端部が欠損しているものの、サヌカイトを使用しています。

 

・石刃、石刃器状石器(せきじん、せきじんきじょうせっき)

ナイフや掻器などの石器の素材として、元となる石材から連続して打ち割ることで作ることができる石器です。多用途のため、2次調査でも黒曜石製のものが590本出土しています。

 

(2)出土刃器図面-2
出土石刃図面

 

・石核(せきかく)

様々な石器を作るときに打ち割った後に残った、核となる石の塊のことをいいます。素材によっては大小さまざまなものがあり、地域性がありその地域により技法が存在します。2次調査出土の石核は、黒曜石製で不定形のものが40点出土しています。

 

(3)出土石核図面-3
出土石核図面

 

今回はこの5種類にして、次回に残りの5種類について紹介します。

(伊)R2.8.6

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