有田町歴史民俗資料館では、ここ数年、博物館学芸員の資格取得を目指す博物館実習生を受け入れています。今年も、令和3年8月17日(火曜日)~8月23日(月曜日)の期間、3名の学生を迎えて実習を行いました。様々なカリキュラムに取り組んでいただきましたが、このブログ「泉山日録」への執筆も体験してもらいました。
以下は、博物館実習生のブログです。
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8月17日から23日まで、有田町歴史民俗資料館で博物館実習をさせていただきました、長崎国際大学の髙木です。実習期間中に行った主なことは、陶片洗い、実測、注記、展示企画計画案、キャプション作成、史跡探訪です。その中でも印象に残った作業は注記です。注記とは、出土遺物を保管する際に、いつ、どこで発見されたかを遺物に書くことです。1文字を2~3ミリの大きさで、陶片の断面などに、筆先を使って出土場所や調査年度を書きました。中学生以来の筆でしたが、上手く書くことができた時はすごい達成感でいっぱいでした。ですが、私たちが見た資料はほんの一部にすぎず、まだたくさんの資料があることを考えると、気が遠くなる作業だと実感しました。
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(注記の練習) | (注記をした陶片) |
実習に行く前は、学芸員とは資料と向き合い、それを調べることだけが仕事の内容だと思っていました。しかし、実習を体験してみて、資料を調べるのはもちろん、後世に伝えて残すため、教育普及活動として小学生とイベントをしたり、私たちのような学芸員の卵の実習生を受け入れて未来のために繋げ、資料を守っているということに気づきました。今度は、友人や家族と来て、今回実習先に行ったところを案内したいなと思っています。
有田町歴史民俗資料館の皆様、コロナ禍の中、実習を受け入れてくださりありがとございました。また、私たちの疑問に一つ一つ丁寧にご指導していただきありがとございました。