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山王さんのお祭り

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今年は申年です。この12年に1度廻ってくる年に、町内の中樽と上幸平、2地区のみで行われるお祭り・山王祭りがあります。上幸平地区の天神さんの先にある山王さんに鎮座している白磁のお猿さん(初代松本佩山作)が中樽の上有田駅近くにある石造のお猿さんに12年に一度、会いに行くというものですが、そもそもは陶業の振興と五穀豊穣を祈るお祭りであったと「有田町史 通史編」にあります。ただ、その歴史や縁起のようなものは残っていないようです。

県内では他に、神埼市の仁比山神社の大御田祭が有名ですが、あちらはサンノウサン(山王様)という農業神を信仰する祭りで、12年に1度の申年、4月初申の日から次の申の日まで13日間、農業の所作(田打ち、代かき、種まき)を古風な歌唱と鼓や笛の囃子とともに演じるなど信仰的な予祝行事だそうです。というのも、(尾)は一度も見たことがないので詳しい様子はわかりません。

翻って有田の山王祭りはどういう形で行われているかというと、12年に1回、申年の5月、以前は初申の日に行われていたということですが、最近では陶器市明け後の日曜日に行われるようです。前述のように上幸平から中樽までの道行きでは踊りながらという形だったようで、当館には昭和31年5月17日に行われた山王祭りの映像が残っています。残念ながら無声ですが、お猿さんを模った人形を背に三味線を弾く女性、髭を生やした男性に扮した女性などが踊りながら町中を進んでいる様子が見て取れます。若くてきれいな女性が何度となく登場しますが、恐らく写したのは男性だったのでは?(実は有田町公民館の職員が撮影したもののようです)

というわけで、先週火曜日の夜、2区公民館で山王祭の事前協議が行われるということでお招きいただきましたので参加し、この映像を皆さんに見ていただきました。すでに5月22日の祭りに向けて地区の女性たちが12000匹もの布製のお猿さん作りに励んでおられ、凄い数が公民館の2階に下げてありました。皆様の意気込みの一端を見た思いです。

sannou

公民館内に下がるお猿さんたち

 (尾) H28年2月2日

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