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初めての出会いと別れ

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現在、(池)を中心に、来年度10月ごろの完成を目指して異人館の復原修理事業を進めています。以前のブログでも紹介しましたが、昨年夏、当方不在の折に、日本銀行佐賀事務所長が「陶貨」を見学に来館されました。その後、何度か書簡の遣り取りをしているうちに、「実は先祖が有田・田代家の出で…」との話に、びっくり。田代紋左衛門さんの弟で長崎を中心に輸出業を営んでいた田代慶右衛門さんがいますが、妻ナミさんの出であった松村家からその養子となったのが田代市郎次さん(嘉永3年12月生まれ)。その市郎治さんの系譜につながるそうです。

市郎治さんは田代商会の上海支店を経て、明治5年、齢23歳にして横浜支店を創立。その後、同8年には横浜弁天通りに独立し、さらには実兄の松村九助と計り、尾張地方の陶磁器輸出も手がけました。

今回、所長から伺った話では、二代目の市郎治さんは身体が弱く、同じく村松家から白川の窯焼き・深川常蔵さんに嫁いだセイさんとの長男・平太郎さんが田代家に養子に行き、その弟・深川六助さんとともに横浜田代屋を盛り立てていったとのことでした。所長は最後の市郎治を名乗った喜一さんの孫にあたられますが、その従兄弟(喜一さんの孫)はトーメン社長やNHKのアナウンサー、産婦人科医、デザイナーと多士済々の顔ぶれで、中でも女性初の大和証券の取締役になった方もいらっしゃって、田代家のDNAが連綿と引き継がれていることを感じずにはいられませんでした。

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昨年「有田さくら会」より寄贈された石場のしだれ桜


所長は今月、日銀を退職されて岐阜へいらっしゃるとのことで、その転任挨拶を兼ねての来館でした。お互いに「初めてお会いしますが…」といいながら、お別れの挨拶をしたところです。(尾)H28.3.22

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