第8回は、「山田神社神殿」です。
所在地は有田町山谷牧甲2322-5 山田神社にあります。昭和46年7月10日に有田町がまだ西有田町であった時に町の重要文化財に指定されています。
先週お話ししました、明神鳥居がある山田神社の神殿について紹介します。
造りは柱間が一間四方の一間社流造(いっけんしゃながれづくり)という建築様式です。棟に千木(ちぎ)と鰹魚木(かつおぎ)をおく基壇の上に建てられており、床下は吹放しとなっています。本柱はすべて円柱で、柱の上の組物は一手先(ひとてさき)ですが、正面の支柱は面取りの角柱となっています。正面三方には高欄(こうらん)のある縁が設けられ屋根裏は二重の繁垂木(しげだるき)となっています。妻飾りは虹梁(こうりょう)の上に大瓶束(たいへいづか)を立てた簡素な造りですが、大瓶束の左右には波文の彫物がつけられています。また、正面の貫の上の蟇股(かえるまた)の左右にも波文の彫物があります。屋根は切妻の平入りで、屋根先端が大きく延びて向拝(こうはい)と呼ばれる軒先になったものです。この神殿の用材はすべてケヤキで造られています。建造は確認された棟札から文化5年(1808)のものとわかっています。大正8年に現在地に移築され、珍しい北向きの社殿となっています。
先週もお伝えしましたが、山田神社には大きな駐車場やトイレ等施設もあります。のんびり見学もできます。写真は、4月の初めに撮影した山田神社に咲くシャクナゲです。是非ご覧になってください。
ちなみに今日は七夕です。今日の夜空はどうでしょうか。(伊)H28.7.7