昨日より本日までの2日間にわたり、今年で16回目となった町屋の模型作り教室を開催しています。当初11人の申込み者でしたが、2人から欠席の連絡があり、町内各小学校の5、6年生とその後、4年生が1人加わり、計10人で模型作りに挑んでいます。

今年は10月の工事完了を目指している「有田異人館」の模型を作っています。これまでの教室では江戸時代から昭和初期までの各時代を代表する小さな模型を数多く作って町並みを再現しようということで進めてきましたが、今回はもう少し工夫をという有難いご意見をいただいて、私どもも検討を重ねた結果、ちょうど異人館が明治9年の建設当時の姿に戻る記念すべき年でもあり、50分の1の大きさで異人館1棟のみを作ろうと決めました。模型の高さは21センチほどです。先々週から道具や材料、図面の製作など準備を進め、用意万端整ったところで応援団の皆さんと会場となる有田町役場東出張所へ。

作業を始めるにあたって、まずこの異人館とはどういうものかという歴史的なことや旧所有者の田代家のことなどをパワーポイントで紹介しました。その後、作業に入るのですが、ただ、毎年のことながら、最近の子どもたちは危険だということでしょうか、学校でもあまり使う機会がないようでカッターナイフの正しい使い方を知らない子が多いことに驚きます。でも、今年は全員が使ったことはあるというので、心強く思いましたが、まずは、応援団の方に、カッターナイフの使い方を教えていただきながら3ミリのスチレンボードの切り口をまっすぐに切る練習をしました。

その後、作り方の説明を行いましたが、今回は伝建担当者より修復事業で使った明治9年当時の正確な図面をいただき、また難しかった屋根も設計士の方からきちんと計算された図面を提供いただきましたので、自ずと出来上がりもきれいなものになるのではと期待しています。

これまた毎年のことですが、午後の昼下がりというお昼寝タイムかもしれない子どもたちは1時から4時までの3時間、私語もなくお友達同士でふざけることもなく、真剣に作業を続けてくれました。

さあ、参加してくれている皆さん、今日で完成させて夏休みの宿題として提出してくださいね。
（尾）H28.8.23