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有田の文化財(11) -原明窯跡-

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久しぶりの文化財シリーズです。

第11回は、「原明窯跡」です。
所在地は有田町原明乙2376-2、2376-5他にあります。まだ西有田町であったころの昭和55年3月24日に国の指定史跡になりました。

発掘調査は1974~1975年度、1993年度に西有田町教育委員会が行っています。
報告書は『原明古窯跡』が1981年に刊行され、『原明古窯跡・迎原高麗神窯跡』が1996年に刊行されています。

調査の結果から4基以上の窯体と物原が存在しています。窯跡や物原からは陶器・磁器が出土しました。調査において物原を検討したところ、物原の下層では陶器だけの層が確認でき、上層からは磁器と陶器の層が確認されました。このことから最初は絵唐津などの陶器を主体として生産していましたが、やがて磁器の製法が伝わると染付磁器と陶器の両方を生産していた窯であることがわかります。窯の創業年代は1600~1630年代と有田でも最も早く磁器を焼いた窯の一つと考えられます。

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原明窯跡入口窯跡

この窯跡は過去に幾度も盗掘の被害にあっています。これまでも多くの方が言われていると思いますが盗掘は犯罪です。有田焼を愛する方は、絶対そういう行為はしません。有田町内外の多くの方々に、今後も文化財の保護についてもご協力いただきたいと切に思っております。

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        盗掘の模様

ちなみに現在は整備もされており、入口に説明看板も設置されています。窯跡のあった場所は埋め戻されていますが、その部分だけ木など生やしていないので、窯の位置がわかりやすく見応えもあります。ただ場所は山奥へ入っていくので、わかりにくいと思います。現地へ向かわれる方はお気を付けください。(伊)H28.8.25

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