山辺田遺跡の1630~40年代の初期伊万里様式の染付中皿の4つ目です。前回ご紹介した魚文の皿と器形的には似ており、口縁の先端部を外側に折り曲げ、細い縁を作っています。今回の皿の方がやや浅めですが、やはり縁の部分は染付で塗られています。こうした浅くて細い縁を付ける初期伊万里様式の中皿は、1630年代頃までが生産の主体で、1650年代以降には珍しくなります。
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染付割菊文中皿 |
内面は胴部と底部の境を三重の染付圏線で区切り、圏線の外側には如意頭文が巡らされています。また、圏線の内側には割菊状の花文と、そこから伸びる2つの葉や茎状の文様が描かれています。(村)H28.10.21