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有田の文化財㉓ -青銅製燈籠・青銅製狛犬-

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第23回は、「青銅製燈籠・青銅製狛犬」です。
所在地は有田町大樽2-5-1です。青銅製燈籠と青銅製狛犬は共に2010(平成22)年4月28日に町の重要文化財に指定されました。
今回、この2点を挙げた理由としましては、前回の文化財㉒では磁器製でしたが、今回はいずれも青銅製であることです。

先ず青銅製燈籠は、陶山神社の境内にあり、高さ約2mで脚部に「明治十七年 申十月吉日 大樽町」という文字があるとおり、この燈籠は祭礼の神事当番町を執り行った記念として、大樽町から奉納されたものです。燈籠を鋳造した谷口清八という人物の家は、代々佐賀藩の御用鋳物師で、十代佐賀藩主鍋島直正の時代には大砲やその他の武器を鋳造していました。この燈籠は、製造者、奉納者などの由来が明確であります。

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青銅製燈籠

次に青銅製狛犬は、燈籠と同じく、陶山神社の境内のJR佐世保線の踏切脇にある高さ約1.8mの青銅製狛犬です。これもまた、祭礼の神事当番町であった本幸平町から奉納されたもので、狛犬の台座には「明治十八年 酉十月吉日 本幸平町」と刻まれています。有田町歴史民俗資料館所蔵の巻物にはこの時の祭礼の様子が描かれていて、当時の賑わいや皿山の盛んな様相を伝えています。狛犬の鋳造を行った人物で深見孫三郎直次らの名前が刻まれています。この深見氏も近世博多を代表する鋳物師であります。

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青銅製狛犬

第二次世界大戦の折に武器等の製造のため、金物などが様々なところから徴収されていましたが、当時の宮司の努力によって金属供出を免れて、現在も陶山神社境内に残ることができました。
現地へは、有田町幸平の札の辻交差点を線路のある方へ曲がっていただくと、線路を越えた先に陶山神社が見えてきます。歩いて向かう方は、階段を登ると目の前に線路が出てくるので、お気を付けください。 前回の文化財㉒で取り上げた鳥居と玉垣と同じ敷地内にあるので、ごゆっくりご見学ください。

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陶山神社へ向かう階段の光景

(伊)H29.3.2

 

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