最近、有田町中樽に開店したカフェがあります。東京在住の方が開いていらっしゃるのですが、ここは以前、陶器商を営んでいた方の建物を利用したお店です。
オーナーがこの建物の来歴を知りたいということでしたので、以前そこに住んでいた方に連絡を取ったところ、上棟式の写真が残っているとのことでしたのでお伺いし、お借りしてきました。今でもかなり大きな建物ですが、下の写真で見ても大きいです。手前に昭和6年の年号が入った橋の欄干が見えていますが、写真の所蔵者はお祖父さまが35歳に時に建てたということを伝え聞いていらっしゃっていて、そのあたりから類推すると昭和10年ごろの戦前の建物であると思われます。左後方の山は大神宮(蓮華石山)ではないかと思われます。
このような上棟式の写真は、大正期のものなど他にも有田の旧家に残る写真がいくつかあって、同じように家の前に組み立てた大きな横棒に親類や知人などから贈られたであろう俵モノ(恐らく米か?)や酒樽を吊るして、祝いの気持ちを表したものでしょう。家族親類一同がその前に並んで撮影された一枚から賑やかな様子が伝わってきます。
またまた応援団中尾さんが「君子蘭」をご持参くださいました。賑やかな春到来の玄関です
(尾)H29.3.21