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有田の陶磁史(3)

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前回、現代と近世ではやきものの分類が異なることを示しました。近世には「土器」と「陶器」の2分割だったものが、なぜか現代では「土器」、「陶器」、「炻器」、「磁器」の4分割に変わっているのです。
やきものの分類が時代によって変わるなんて、何だか「?」だと思いませんか。これから、この不可思議なやきものの分類の仕組みについて、もう少し詳しく見てみたいと思いますが、最初にお断りしておきますが、とても1回では書き切れそうにありません。タイトルを「有田の陶磁史」とした割には、最初から脱線気味ですが、こういうどうでも良さそうなことが、陶磁史をちゃんと理解するためには、案外キーポイントだったりするのです。

やきものの分類が変化したのは、最初は「土器」しかなくて、その後「陶器」が開発されたから。こんな新たな種類の追加による変化は、初歩の初歩、ずいぶん分かりやすい例です。ただ、そんなのはここまで。日本で「磁器」が開発された後も、近世においては「磁器」という種類は追加されることなく、「陶器」の一種として認識されています。「炻器」に至っては、どこに行ったのやら?
今でも、たまに見聞きすることはないでしょうか?「磁器」や「陶磁器」の意味で、「陶器」の語が使われているのを。これはその名残です。たとえば、ほとんど「磁器」しか売ってないのに、有田の春の大イベントは「有田陶器市」ですし。そうなると、当然、「陶器」から「炻器」、続いて「磁器」という区分が順次できあがったのではないことは自明の理というところです。

ここで、またちょっと話しを横にそらせることにします。きっと多くの方は、やきものの分類などは、時代による多少の差はあれども、万国共通なものだと思われるかもしれません。「いや、考えたこともなかった。」という方が、はるかに多いでしょうが。でも、実際には万国共通どころか、千差万別。もちろん、世界中をつぶさに調べられるわけもないので詳細は知りませんが、有田の陶磁史に絡みそうなところだけ見ても、見事にバラバラです。
まっ、これは当然と言えば当然なんですが。はるか遠い、万年単位にも及ぶやきものの開発過程において、現代のような国際標準規格があったわけではないので。それぞれの国や地域が、それぞれの実状に合わせて、それぞれ分類すれば、逆に同じになる方が不思議です。(村)H29.7.28

図1_1図2_1
図1 土器(縄文式)図2 陶器(黄瀬戸)
図3_1図4_1
図3 炻器(常滑焼)図4 磁器(有田焼)

 

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