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公民館報にしありた~明治維新100年記念の記事より~(3)

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模型教室の報告で一週間空きましたが、引き続き、昭和42年1月1日の広報にしありたに掲載された、明治34年1月2、3日の報知新聞の記事、「20世紀の預言」の抜粋を紹介していきます。

▲電気の世界
薪炭石炭ともに尽き、電気が代わって燃料となる

▲鉄道の速力
19世紀末に発明された葉巻煙草型の機関車は大成し、列車は小家屋の大きさであらゆる利便を備え、旅行中だと感じさせぬように、冬室内を暖めるだけでなく暑中には冷気を催す装置があり、しかし速力は通常1分2マイル、急行1時間150マイル以上を進行し、東京―神戸間は2時間半、今日4日半かかるニューヨーク、サンフランシスコは一昼夜にて行くことができ、動力はもちろん石炭を使用しないので煤煙の汚水もなく、給水のために停車することもない

▲市街鉄道
馬車鉄道、綱索鉄道の存在は老人の昔話になり、電気車および圧搾空気車が大改良され、車輪はゴム製となり、文明国の大都会では街路上ではなく空中及び地中を走る

▲人の身幹
運動及び外科手術の効により人の身体は6尺(182cm)以上になる

▲自動車の世
馬車は廃止され、これに代わるのは自動車が廉価に購入でき、また軍用にも自転車及び自動車が馬に代わる。従って馬は数寄者が飼育するものになる

▲人と獣の会話自在
獣語の研究が進歩して小学校に獣語科があり、人と犬、猫、猿とは自在に対話でき、下男下女の地位は多く犬によって占められ、犬が使(お使い)にあるくようになる

▲幼稚園の廃止
人智は遺伝により大いに発達し、家庭に無教育の人がいないので幼稚園の必要なく、男女ともに大学を卒業しなければ一人前には認められなくなる

いかがでしょう?最後の2つの項目以外は大体的中しているのではないでしょうか。
石油の存在はないようですが、電気が主要な燃料の一つになっていますし、列車の速度や快適性も的中しています。モノレールや地下鉄のこともあてはまりますし、自動車は一家に一台のみならず、田舎では一家に免許を持っている人の分の台数があります。身長もみんなが180cm越えをしてはいませんが、平均身長はずいぶん伸びています。因みに2010年の男性30歳の平均身長が約171cmだそうです。明治期の男性の平均値が155cm程度だったようなので、かなり伸びています。しかし理由は食生活の変化とも言われていますね。
最後の二つの項目も、盲導犬や介助犬などの登場というように考えれば的中とも言えますし、幼稚園の廃止はないですが学歴社会の到来という意味では的中しています。

しかし、小学校に獣語科…できれば良いですね!きっと人気の科目になります。この予言はいつか的中してほしいと思います。(永)H29.8.30

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