2回目です。実は1回目の写真を調べていたときに見つけて、次回はこれだ!と思っていた写真と出来事を紹介したいと思います。
昭和39年9月15日 東京オリンピックの聖火、有田を通過する
写真(1)東京オリンピック聖火通過(有田町岩谷川内・旧有田町役場前)田中家提供
写真(2)東京オリンピック聖火通過(有田町原明を通過)「ふるさとのまち 西有田」より
有田町広報「有田」の昭和39年7月30日の記事に、オリンピック東京大会の聖火通過について、特集記事が組まれています。そこに聖火リレーの編成隊表が掲載されていました。
それによると
1区間 柿右衛門入り口→有田役場前(現在の東出張所) 14:12発→14時24着
正走者 中尾誠士郎(鹿島)、副走者 土本公信、石橋保彦
随走者 西有田村剣道少年団第1、第2、第3、第4分団各5名計20名
2区間 有田町役場前→有田タイル正門前(現在の泉山体育館付近) 14:24発→14:35着
正走者 近藤博昭、副走者 岩永喜代、江崎幹夫
随走者 有田町有田村少年剣道連盟、西有田村剣道少年団第5分団、
有田中学校、西有田中学校各5名計20名
3区間 有田タイル正門前→山内町狩立橋 14:35発→14:47着
正走者 西田武(伊万里)、副走者 幸松清晴(伊万里)、西川秀秋(伊万里)
随走者 伊万里中学校、黒川中学校、波多津中学校、南波多津中学校
各5名計20名
続いて、「公民館報にしありた」の昭和39年9月21日の記事に、「聖火!聖火!郷土を走る」と題して紹介されています。一部抜粋しますと「…九月九日本土上陸した聖火が十五日午後二時には長崎県側から佐賀県側に届けられた…世紀の祭典である聖火を歓迎しようと集った人、人幾千万だったことだろう、こんな人手がこの地に又とあろうかというほどだった。県内第一コースに青年団から選ばれた人、正走者に池田恒彦君、副走者に森秀樹くんと樋渡進くんの両名だったが、この三人は乾坤一擲の感慨で懸命に使命を果たしてくれた」とあります。
また、有田町広報「有田」の昭和39年9月30日にも「聖火通過の町有田」として、その時の様子を紹介しています。一部抜粋しますと「…九月十五日午後二時、有田町の六粁に亘る国道に沿ってこの感激を味わい見ようと、当町ばかりでなく近隣の町村からの観衆は二万を越していたことでしょう。当町の責任区画である三中継所は、歓迎横断幕と万国旗に飾られ、目抜き通りの各商店や家の軒並みは万国旗が続き、全戸に掲げられた国旗とともに歓迎の意を表していました。聖火通過はほんのわずか数分でしたが、このまたとない機会に巡り合い、この目でこの心で感じ取ったものを胸深く思い出として幸運としてしまっておきましょう…」
両方の記事から当時の熱気さめやらぬ様子が伝わってきます。2020年の東京オリンピックも、ぜひとも「このまたとない機会にこの目でこの心で感じ取ったものを胸深く思い出として幸運としてしまって」おくような素晴らしい大会になってほしいと思います。
因みにこの年の東京オリンピックの開会は10月10日。2020年の東京オリンピックの開会式は7月24日だそうですが、果たして暑さは大丈夫でしょうか?(永)2017.9.27