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有田の窯跡14 -中白川窯跡-

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第14回は、「中白川(なかしらかわ)窯跡」です。
所在地は有田町白川一丁目にあります。史跡には指定されていませんが、過去の調査により1基の窯体が確認されています。

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中白川窯跡

中白川窯跡は、有田町教育委員会が調査主体となり、1989年に発掘調査が行われています。その後、1990年に『一本松窯・禅門谷窯・中白川窯・多々良2号窯』が有田町教育委員会より刊行されています。
発掘調査で確認された窯体は、遺存部分が少なく、その大半は床面や痕跡が残るのみとなっており、また、地形の変化が著しく、下半部は大きく削平をうけています。調査から窯室が9室確認されていることから、10室以上はあったことが推測されます。
出土遺物は、染付や白磁、青磁、瑠璃釉等も見つかっています。主に竜鳳見込み荒磯文碗・鉢や芙蓉手皿を多く生産していました。推定年代としては、1630~1660年代です。
他に記述や古地図にも中白川窯について記載があり、1653(承応2)年の記録に「中白川山」とあり、『竜泉寺過去帳』には1659(万治2)年に「中白川」の記載がありますが、1671(寛文11)年には「白川山(下白川窯)」に変わっているため、1671年以前に廃窯となったことが推測されます。

中白川窯跡は、旧森病院から東のお稲荷さんへ登る道の近くにあります。説明陶板がありますが、見つけにくいかもしれません。また、私有地内であることと民家と近接しているので、見学に行く際は迷惑をかけないようにご注意ください。なお、有田町教育委員会が刊行している報告書については、現在在庫がありませんのでご了承ください。(伊)H29.9.28

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