第24回は、「外尾山廟祖谷(ほかおやまびょうそだん)窯跡」です。
所在地は有田町外尾山です。史跡には指定されていません。

外尾山廟祖谷窯跡付近

発掘調査は行われていませんが、現在も窯の奥壁を確認することができます。また、工事立会の際に出土した遺物で、染付の皿などが確認されており、1640年代～1650年代の製品が出土しています。

他にも記録や古地図にも外尾山とあり、文化11年(1814)の記録では10室あったとされていますが、先週ご紹介した外尾山窯跡の可能性もあり、当該地に窯が一時期存在していなかった可能性がありますが、その後、安政6年(1859)の絵図には8室の記録があり、19世紀にも操業していたことが分かっています。

外尾山廟祖谷窯跡付近は、私有地内にあります。現地を訪れるのであれば、近隣の方に迷惑にならないようにお願いいたします。窯跡を示す標柱が立っていますので、現地を確認することはでき、窯の登り方向も奥壁の向きと地形から推測できます。しかし、草の生い茂る季節は、標柱も隠れているかもしれません。

（伊）H30.4.12