ゴールデンウィークとその後出張等が重なって、少し間が空いてしまい失礼いたしました。皆さまいかがお過ごしだったでしょうか?ゴールデンウィーク中には、豪勢にトラベルにでもお出かけになった方もいらっしゃるかと思いますが、プアーな庶民層にはなかなかどこにも出かけにくい時代になりましたね。
ホテルなんて、ビックリたまげるような値付けになってて、いったいこんな値段でどこの御大臣方がお泊まりなんだろうかと思えば、インバウンド客ばかりだったりして…。そりゃ、失われた30年で物価も上がらなかったけど給料も上がらなかった日本人には割高に思えても、きっと海外の人たちには、安すっ!ってとこなんでしょうね。でも、いくらインバウンド客が増えたからって、日本国内の施設なのに、外国基準の料金にされてもね…?こんなことするから、今どきの観光地はガイジンさんばかりになるのも当然ですよ。それに、近ごろじゃ出張の際に、都会じゃ支給される宿泊費じゃ泊まれるところがないなんてビジネスマンの話も聞きますしね。
もっとも、有田に住んでると、ゴールデンウィーク期間と言えば、毎年恒例の陶器市が開催されますので、会期のはじまる4月29日までに町を脱出してなきゃ、トラベルどころか、じっと夜行性の生活に耐えるしかありませんけどね。まあ、会場周辺に住んでればって話ですけど。今年も1週間で117万人の人出だったそうですが、普段は人口密度のすごく低い暮らしに慣れてるので、道路にずらっと並ぶ車列の中に果敢に挑むとか、人出が多い日にはあの渋谷のスクランブル交差点状態が1km以上も続くような人混みの中でふつーに構えていられるほど、都会的な体になってませんからね。たとえば、今の季節にクソ暑い日があったりすると、まだ体が慣れてないので疲れるみたいなのと同じような感じかな?人酔いってやつ。もっとも、1日くらいは陶器市会場をのぞくのも、タダで観光気分を味わえるので、安上がりでいいですけどね。
まあ、こんな話ばかりしてたんじゃ本題が進みませんので、前回の話に戻しますが、本題の方は、下級武士さんの話から、東京大学構内遺跡の長屋建物群に伴う瓦礫層の話をしているところでした。つーか、具体的にその話をしようとして、やれ証人屋敷だの、聞番だの聞き慣れない用語が出てきたので、その説明をしたところでした。
そんで、ここの遺跡の出土品を考察した資料(成瀬晃司「罹災資料にみる大名藩邸の陶磁器諸相」『江戸の武家地出土の肥前磁器』第3回近世陶磁研究会資料 2013)によると、何でもこの長屋建物群の住人は、前回お話しした中堅幹部入口格の聞番を筆頭に、足軽、小頭、手替などで構成されるピラミッド構造になってたんだそうです。ちなみに、また用語説明になって終わらなくなると困りますが、「手替(てがわり)」とは、短期・非正規雇用の人たちのことで、主に町民や農民出身者です。
ですから、この長屋群には、中級武士並の人から、下級武士さん、それから武士さんに入らないクラスまでが居住していたことになります。もちろんピラミッド構造ですから足軽以下、つまり下級武士さん以下が大半ってことですよ。
長屋は、屋敷地の外壁代わりの「表長屋」と屋敷地内の「内長屋」に分かれており、一般的な大名屋敷だと、内長屋の方に偉い人が住んでることが多いのですが、加賀藩の場合は、逆に表長屋に偉めの人が住んで、内長屋は大部屋になっていて、足軽以下の人たちが住んでいたと推定されてるようです。
ということで、こうした長屋で出土する製品ってことになりますが、まだ長くなりそうなので、それについてはまた次回ということで…。(村)