過日、白川・稗古場地区の「陶祖之里プロジェクト」の担当者より、江戸期に白川地区に設置されていた皿山代官所の由来や代官所で働いていた人々の暮らしなど、資料から読み解いての話を地域の方々に話をしてという依頼があって3月2日の夜に出かけてきました。依頼があったのが開催日の一週間前！出来たらもう少し準備にかける時間をいただきたかったのですが、あちらは急いでいらっしゃるようでその日に決まりました。まあ、これまでも明日の会合で話をしてという無茶なご依頼もあった（恐らく先に決まっていた方が何らかの事情で急遽だめになったのでしょう）ことはありますが、お声をかけていただくのは有難い事で、いそいそと出かけてきました。

少人数でしたので、講話というよりは座談会のような感じで、話の合間に互いに質問したりとざっくばらんにお話が出来ました。江戸期の白川には代官所があり、その少し北側に山方役所もあったのではないか、代官所のお役人はどのような仕事ぶりだったのかなど、江戸期を通じてずっとということではありませんが、少なくとも「皿山代官旧記覚書」に拠る所でお話できる範囲のことをお伝えしたところ、同じ場所に住んでいる皆様のご先祖さまのことでもあり、とても身近に感じていただいたようです。

大正期ごろ、道路拡幅前の札の辻周辺の様子 （西から東の方角を見た写真で、中央電柱の右が現在の佐賀銀行有田支店）

出席者の一人に、明治期アメリカで活躍した画家・片岡源次郎さんのお孫さんがいらっしゃいました。以前、館報No, 45でも紹介しましたが、このほど、ご所蔵されている源次郎さんが描いた絵4点ほどをアメリカのコネチカット州コス・コブ町にあるホーリーハウス別棟のギャラリーに寄贈されたそうです。それに対するアメリカからのお礼状を見せていただきましたが、これを日本語に訳してほしいとのことでした。そんな時は応援団の心強い助っ人・鶴さんがいらっしゃいますのでお願いしたところ、すぐさま訳文をお届けいただきました。多謝、多謝。源次郎さんについてはまだまだ世に知られていないのですが、残された功績をもっと紹介できればと思っています。（尾）H29.3.14