第12回は、「白焼(しらやき)窯跡」です。
所在地は有田町幸平二丁目にあります。史跡には指定されていません。
白焼窯跡遠景(陶山神社から)
発掘調査は平成14年(2002)に駐車場建設に伴って、有田町教育委員会が部分的に行っていますが、記録や古地図には白焼登についての記載があって、文化11年の記録では23室、安政6年の絵図には22室、明治9年にも記載があり、同18年の「陶器根居簿」には白焼窯は23室あり、所有者の名前には「田代 助作」が23室のうち15室を所有し、田代家の養子である「田代 安吉」、他に「深川 栄左ェ門」や「森 松次郎」が所有していた記録が残っています。これらから、推定年代としても文化11年以前から19世紀~20世紀を含む期間の年代であることがわかっています。
現在の白焼窯は、写真のとおり1室ごとに登り窯の段々を利用して家が建てられています。すぐ横の陶山神社から見ると、その様子がよくわかります。また、物原は東側の陶山神社側の斜面です。
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白焼窯跡(下から) | 上方にある粟島神社から |
(伊)H29.8.31