最優秀賞
志水 樹 さん
この作品の特徴は、同じ台形にそれぞれ違う模様が描かれているところです。
この模様は、昔からある幾何学模様を自分でアレンジしたもので「温故知新」を表しています。
また、一つ一つ模様を変えた事で、個性を表したり、このポスターを見た人が好みの模様を見つけるワクワク感を与える事ができます。
文字の部分は、半透明にして、その文字を強調するようにしました。
みなさんは、気に入った模様が見つかりましたか?
優秀賞
椎葉 春香さん
この作品は、テーマの意味を考え、調べたりして描きました。
「伝統」…陶磁器を真剣に作って欲しいと思う、深川栄左ヱ門さんらを始めとする方々の思いが今も生きづく(息づく)様子を左上の輪の広がりで表現しました。
「進化」…陶磁展で新しい出会いや発見が生まれるようにとペタ(ベタ?)塗りから水彩に近い感じに変えて、水色のあいまにオレンジと黄色で出会いと発見が生まれています。
「飛躍」…ポーン!と高く伸びていくという動きを黄色の線状にし、動きがあるように長さを変化させました。
色使いを近代的な色にすることで、これから引き継ぐ私たちの世代にも目が止まってくださるようにしました。
野田 あかねさん
全体のイメージは宇宙で、宇宙にした理由は、宇宙はとても広くてわからない謎がたくさんあって、新しい発見がたくさんあるので、焼き物にも新しい発見がたくさんあって欲しいと思って宇宙にしました。
それから、焼き物は立体なので立体を散りばめて、たくさんの斜線は新しいアイディアが立体(=焼き物)にからみついているイメージにしました。
配色は未来感にしてみました。
松尾 日菜子さん
昔からの焼き物の模様にとらわれず、自分の考えた模様にしました。
濃い緑の模様に似た模様をお皿の形の中に描き込んで、現代風をイメージして描きました。
色を全体的に暖かくして、やわらかいけどはっきりする色を使いました。
審査員総評
佐賀県窯業技術センター
事業デザイン課:江口 佳孝
今回審査での入賞作品は、シンプルな形状・色彩にまとめられている構成が際立っている。制作の過程では、無駄を除き必要な要素だけを残す努力が推察され、作品群からは、清潔さや爽快さが感じ取れる。
また、授業で学習した技法を駆使してコンクールのテーマに沿った表現への取り組みが随所に見て取れる作品が多くある。
ただ、テーマに「伝統・飛躍・進化」と3つの要素があり、1つを取り入れた作品、または全て取り入れた作品などがあり、テーマ自体が希薄になっているという出題者側としての課題が残る。
制作において、テーマに対する表現が手一杯のため、今後の「有田国際陶磁展」ポスター制作では、開催を知らしめること、集客することという本来のポスターの大きな役割を念頭においた取り組みが重要である。
第115回ポスターコンクール審査員
- 窯業関係 有田陶交会 福田雄介 (福珠陶苑)
- 専門家 株式会社アルティア カメラマン・グラフィッカー 石橋 佳央
- 事務局関係 佐賀県窯業技術センター 陶磁器部デザイン担当 江口 佳孝