平成29年度有田町一般会計決算の概要
平成29年度の町政運営は、行財政改革の財政健全化等を基本に、真に必要とされる施策への重点化を図るため、限られた財源を効率的・効果的に活用するよう努め、町民生活の安全安心への取り組みの充実や地域経済の活性化を図るなど、有田町の将来像である「ひとが輝き 世界へはばたく 土と炎のまち 有田」の実現を目指しました。
歳入面では、歳入総額は114億4753万円となり、前年度比1.3%減となりました。地方交付税、有田焼創業400年祭基金繰入金、国庫支出金の減などが主な要因です。町税及びふるさと応援寄附金などは増加したものの、歳入全体に占める自主財源の割合は36.5%と、依然として自主財源の確保が厳しい状況にあります。
歳出面では、歳出総額は110億4155万5千円で、前年度比0.8%減となりました。投資的経費については、道路や橋梁の改良を行う社会資本整備総合交付金事業は減少したものの、有田小学校改築工事、中央運動公園夜間照明設備工事などにより増加しました。義務的経費については、扶助費と人件費は増加したものの、公債費の減少により、歳出全体に占める構成比は前年度と比べて0.3%減少し35.4%となりました。
平成29年度末における地方債残高は約102億3478万2千円となりました。新有田町誕生以来、新町の一体性を確立させるため、合併特例債などの合併支援策を有効に活用し、社会資本や生活・教育環境の整備を進めてまいりました。今後も地方債を活用した事業の実施にあたっては、その活用が将来の過大な財政負担とならないように考慮する必要があります。
現在、国内経済においては、国の各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されていますが、海外経済の不確実性などは、それに対する懸念材料となっています。また、平成30年7月豪雨の経済に与える影響にも留意する必要があります。これらの状況は、少なからず陶磁器産業、農業、観光等を基幹産業とする本町にも影響を及ぼす可能性があります。また、地方交付税の合併算定替えの段階的な縮減などにより歳入が減少する一方、高齢化の進展に伴う社会保障関係費などの歳出の増加により、町財政を取り巻く環境は厳しさを増しつつあります。
このような潮流の中で、「有田町総合計画」の実現にむけて、職員一丸となり事務事業の見直しと併せ、経常経費削減に積極的に取り組み、効率的な行政運営を推進していかなければなりません。町民の皆さまの声にしっかりと耳を傾け、開かれた町政を推進し、町民の皆さまが幸せを実感できるまちづくりを目指して、職員とともに「チーム役場」として、また、町においては「オール有田」で、しっかりとスクラムを組んで行政運営に取り組んでまいります。