ひとりひとりが主役。社会の一員としてがんばっています
伊万里市大坪町にある知的障害者授産施設「いまりの里」は、昭和59年に民家の一室に開所し、平成10年に社会福祉法人の認可を受け、翌11年に現在の場所に作業所を構えてから今年で10周年を迎えました。利用者は市内店舗のダンボール回収や各種下請作業、市民図書館清掃や農作業など、適性に応じた作業に従事しています。
図書館清掃業務
市からの委託を受けて、市民図書館の清掃業務をしています。広い図書館を隅々まで清掃するために、清掃したところとしていないところがひと目でわかるように、牛乳キャップをまんべんなく床に並べ、牛乳キャップとともにゴミを集める工夫をしています。最初はできなくても、できるように工夫し、それを繰り返すことでうまくできるようになります。これまでに「いまりの里」から清掃作業員として一般就労された方が2名います。
一般就労
「いまりの里」で将来就職するためにコツコツと訓練し成長され、2年間の通所後、伊万里市大坪町にある明太子製造会社に就職された多久島さんは、軽度の知的障害がありますが、健康で日常生活によるコミュニケーション力に大きな問題はありません。仕事場ではあいさつや返事などに気をつけ、細かい製品の仕分けやダンボールの組立を担当されています。
多久島さんは「今自分が一生懸命がんばっていることが嬉しい」と言われています。
職場の方は多久島さんのことを「性格も明るく、礼儀正しく、仕事に対する積極性もある。教えたとおりのことを素直にやり、覚えも早く、仕事への姿勢は見習うところもある。」と話され、職場内において「障害者に対する職員の理解も進んでいる」と話されています。
多久島さんは「はじめての給料でお菓子やビデオや本を買いました。」と話され、普通の生活ができるようになられました。
「いまりの里」は、施設から外へ出ての活動をすることで、社会とのつながりを持とうと心掛けています。社会の一員として活動することで利用者の個々が持つ能力の伸長と自立や就労への意識を高めることにつながればと期待しています。
事業所での就労体験や共同作業等、事業所の方々と関わる機会を得ながらの支援を希望していますので、ご協力お願いします。
名称 | 社会福祉法人幸生会「いまりの里」 |
住所 | 伊万里市大坪町丙1158-1 |
TEL | 0955-22-9044 |
主な作業内容 | ダンボール・アルミ缶回収、薪製造、農業園芸、市民図書館清掃、部品組立(下請) |
利用者 | 34人(職員13人) |
担当者 | 一ノ瀬 隆喜 |