最優秀賞
近藤 里菜さん
「新生」を近未来にイメージして描いた。
近年、スマホやロボットなど様々なものが出てきて、機械が多い現代を想像して、近未来という言葉にたどりついた。
形を円にした理由は上から見た丸い器をイメージして描いた。配色は、近未来をイメージして、水色とピンク色が目立つ濃い紫色にした。
優秀賞
田中 ひかるさん
「新生」というテーマに沿って、焼き物ができあがる様子を液体が注がれるようなイメージで表現しました。配色については、焼き物は色とりどりにし、色々な国の焼き物が集まる、という国際的な部分を表しました。そして、全体的に白を多く使うことで、新しく生まれたもの、という印象を持たせました。
背景は、明るい色の焼き物が映えるように、というのと、焼き物の落ち着いた雰囲気を出すため、明度、彩度の低い色を使いました。
中島 千花さん
私は3つの画面を重ねて、奥行きをつくることを意識して描きました。そうすることで1つのストーリーのようにしたかったからです。
思考の雲が光り、晴れ、波紋のようにアイディアが広がり形をとらえはじめる。というような感じのストーリーをイメージしています。
波紋は、焼き物のお皿にも見立てていて、有田焼でよく使われている赤と青を入れることで、それを表現しました。
宮原 侑加さん
深い青と中央の茶色の円で、レトロな感じにし、有田らしさ、伝統を表しました。
その茶色の円に、他の円や光をモチーフにした3つの線、模様が重なり、色が変わることで、新しく生まれていく様子を表しました。
三角形で構成されたまとまりは上下3つずつに配置し、色の流れや長さを変えたり切り口をおよそ45゜にしたりして、躍動感を出しました。また、さわやかで新鮮な色にし、国際的で斬新な感じにしました。
審査員総評
佐賀県窯業技術センター
事業デザイン課 江口 佳孝
3名の審査員により有田工業高校デザイン科1年生36名を対象とした、「有田国際陶磁展」ポスターコンクールの審査を行った。
審査の過程では、各審査員がそれぞれの評価基準によって1次審査で投票を行い、得票した作品についての見解を共有しながら2次審査に繋げ入賞作品を決定した。
最優秀賞の作品は、一見構図として寂しさがあるが文字入れを行って完成させる余地を残しており、また白を色として認識してしっかりと丁寧に描きこんである制作態度が高評価を得た。
各審査員からは、まずはポスターの目的と次に「テーマ」との整合性を明確に表現することが必要である旨の意見があった。
ポスター制作では、計画段階において構図または色の構成は重要であるが、その目的とテーマからぶれないように制作意図をしっかり構築することが特に重要である。
第117回ポスターコンクール審査員
- 窯業関係 有田陶交会 株式会社田森陶園 田中 克幸
- 専門家 工と芸研究所 浦郷 遼
- 事務局関係 佐賀県窯業技術センター 事業デザイン課 江口 佳孝