犯罪から身を守るために
侵入窃盗・強盗の被害が全国的に発生し、2004年以降減少していた「住宅を対象とした侵入窃盗」が2023年は増加に転じています。巧妙かつ凶悪な手口が増えている中、防犯対策をより一層強化し、自分や家族の命や財産を守りましょう。
増加する侵入犯罪
「侵入犯罪」とは、住宅などの建物に侵入して行われる犯罪で、金品を盗む「侵入窃盗」及び「住居侵入」と凶器等を示すなどして家人を脅して金品を強奪する「侵入強盗」をいいます。

急増中! 闇バイトと連携した強盗・窃盗
昨今は各地で宅配業者やガス器具等の点検業者を装った強盗事件も発生しています。また、SNSなどで募集した闇バイトの実行役を現場に向かわせ、現金や高級時計、貴金属などの資産を狙う強盗事件も多発しています。全国で相次いだ広域強盗事件のうち、東京都内の住宅では高齢の女性が被害に遭うなど手口の凶悪化も進んでいます。
なお侵入者が犯行をあきらめた理由で多いのは「近所の人に声をかけられたり、ジロジロ見られた」です。侵入者が下見に来ている可能性もあるため、日頃から挨拶や見知らぬ人への声がけを通じ、侵入者を生活圏内に入れないなど「地域の目」を生かし、防犯につなげることが大事です。
また来訪者に対して
- インターフォンの画面やドアスコープを見る
- ドアチェーンをかけたままドアを開ける
などして、必ず相手を確認しましょう。
侵入手口を知ったらいますぐ確認・実行「防犯10ポイント」
在宅・帰宅時の行動
確実な施錠は防犯の第一歩。在宅時でも出入り口や無人の部屋の窓に鍵をかける習慣をつけること。
帰宅した際は、背後や周囲に人がいないか、よく確認すること。夜間は特に注意を払い、油断をしない。
訪問者に対しては、不用意にドアを開ける前に、まずドアスコープやインターホン越しなどで確認すること。宅配業者さんには「置き配」サービスの有効活用を。
住宅の防犯対策
日頃から建物周囲を整理整頓するなど、侵入者が人目を気にする防犯環境をつくっておくこと。
玄関をツーロックに、窓には補助錠を取り付けるなど防犯設備を充実させる。建物部品は防犯性能が高いものを選ぶこと。
窓や玄関への防犯カメラや人が通るとセンサーが反応して照明を点灯させる防犯ライト等で侵入しにくい環境を。
- ポイント7 旅行など不在時は近所への声がけ、配達ストップ!
旅行など長期不在にするときは、隣近所へ声をかけあったり、郵便物・新聞などの配達を止めるなどの対応を。
※ポストに郵便物・新聞等が溜まっていると侵入者に長期不在であることが分かってしまいます。
日常での心構え
合鍵の不正作製を防ぐために、鍵を家族以外の人には「見せない」「渡さない」、携帯電話等で「写さない」。
自宅に必要以上の現金は置かないこと。電話などで在宅状況、家族の状況、資産情報を聞かれても答えないこと。
侵入者は目星をつけた地域や家の下見を行うことが多いもの。不審な事態を感じた場合は、ためらわずに110番通報!
侵入口を強化し、侵入者に侵入を諦めさせる対策を
防犯性能の高い建物部品を知っておこう!
建物部品の防犯性能の目安の一つに「5分間、侵入のために人為的破壊行為に耐えられるかどうか」という評価基準があります。この人為的破壊行為に耐えられる時間を「抵抗時間」と呼び、ドアや錠など商品ごとに定められた試験を行い、抵抗時間が5分間以上であることを確認されたものが、「防犯性能の高い建物部品(CP部品)」として認定されています。

←CPマーク

その他にも
人や動物など動くものや熱を感知すると自動的に一定時間点灯する照明器具。駐車場や玄関、庭、廊下などに設置することで、足元が見やすくなり、防犯にも貢献するなどのメリットがあります。
未然に犯罪を防ぐのが目的で、わかりやすい場所に設置して使用。住居侵入や窃盗といった犯罪をおこす人間は、周囲の目を意識し、見つからないように行動するため、犯行の抑止に役立ちます。
出典