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第113回 産業陶磁器部門 受賞作品

最終更新日:

第113回 産業陶磁器部門 受賞作品

1位・経済産業大臣賞

白磁光描紋 九寸平皿(原田 吉泰)

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今の有田を築いた先人達が残してくださった伝統的な柄を、現代的な解釈と技法で、釉薬のツヤの違いだけで描いた白磁の器です。

2位・佐賀県知事賞

絵変り 小蓋碗(たなか ふみえ)

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少量の白玉ぜんざいやみつ豆を入れる器が欲しくて作りました。蓋を開ける時のワクワクする感覚を楽しめる、大人のままごと遊びを楽しんでいただきたいです。染付の青と銀色の色合せで爽やかさと華やかさを加えました。

3位・有田町長賞

彩磁練上藍のデイジーボール(艸窯 草場 奈美子)

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練り上げ技法の作品。有田の染付のイメージを意識した藍の練り上げを颯爽としたヒナ菊の模様で表現した。花びら各々は細かなもので練り上げではなかなか困難ではあるが、表裏一体で料理を引き立てる白も趣として模様とした。

有田焼創業400年記念佐賀県知事特別賞

Woody Pot set(岩永 和久)

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木との組み合わせから生まれる、温かく優しい表情が多様化する暮らしにフィットできればと思います。
取手は脱着できるので、洗う際は取り外しができます。

有田焼創業400年記念佐賀県知事特別賞

糸切り型打ち絵替り長方皿(西原 章)

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使用されなくなって久しい泉山陶石を独自の研究により採石場内で発見した粘土成分を混入することで、さまざまな技方でも製作可能になりました。
泉山陶石のみを糸切り型打ち技方で造り釉も白川釉を使用しています。

朝日新聞社賞

カケラ(コーヒー碗皿)(望月 優)

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有田町では川など陶片を見かけます。それは技術のカプセルだったり、どんな絵だった?など色々想像しわくわくします。そんな陶片をくっつけたら今と昔が繋がって今の生活スタイルにも合い面白いと思い制作しました。

熊本放送賞

渕プラチナ結び小皿5種(田中 亮太)

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結びの形にもいろいろあり、いろんな結び方をイメージして製作しました。
お祝いにも良く、葬祭にも使えるように工夫してます。

佐賀県商工会議所連合会賞

Tyaki((有)しん窯 橋口 博之)

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柔らかいフォルムに4段の細工をほどこした、シンプルな茶器セットです。
急須のツマミと茶器の底部は藍色に白盛りのアクセントをつけて、みずみずしく愛らしさを表現してみました。

佐賀新聞社賞

Tata(directed by Hands on design)(224porcelain 辻 諭)

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ハンズオンデザインとKanz Architettiとの共同開発商品です。
「鳥」をイメージしたデザインのティーセットです。

サガテレビ賞

HAKUJI Dining table accessory((有)李荘窯業所 寺内 信二)

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近年、食の変化に伴い食卓周りの環境も大きく変わってきました。今回イタリアを中心にデザイン活動されている「Hands on design」との共同で、デザイン性、機能性を重視した作品を開発しました。

陶業時報社賞

白磁艶消三足銘々皿(川添 貞秀 )

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一見、上から見ると平凡な形ですが、高台を高く削り三足にそぎ落とし、テーブルにキズが付かない様に器を浮かせ高台の畳付にも釉薬を施し焼成しました。

西日本新聞社賞

氷青磁小鉢(青木 昌勝)

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氷河をモチーフに淡い青の表現と涼しさや清々しさを感じて頂ければと思います。また形状はシンプルにシャープさを強調しました。

日刊工業新聞社賞

染付まめ皿(曽根 真由美)

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はっきりとした模様を出すため、線のみで描いた染付まめ皿です。小さなまめ皿達に少しずつ料理を載せて前菜皿として。また、チョコレートやクッキーを載せてコーヒータイムのお供に。脇役になりがちなまめ皿を主役皿として使ってみてください。

日本経済新聞社賞

白磁瓢型小鉢(野中 克彦 )

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有田焼の白磁の特成をいかして、料理、盛付、楽しんで食事できる器を思って作って見ました。

読売新聞社賞

夏に使いたい急須(鯉江 昭萠)

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急須でお茶を呑む人は夏でも温かいお茶を呑む人が多いです。そんな人のために夏のイメージでこの柄がうかび造ってみました。

有田焼卸団地協同組合賞

ライスワイングラス・泉・染付華唐草銀彩、ライスワイングラス・泉・金蘭手稲穂((有)福泉窯)

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日本酒専用のサケグラスです。有田焼伝統の絵柄である草唐草に縁には銀で加飾しました。生地の作りも一体成型です。長年培った焼成技術と職人技の商品です。
お酒専用グラス。絵柄は「稲穂」を豪華に加飾してあります。

佐賀県陶磁器卸商業協同組合賞

moon(辻 浩喜)

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人類の月に対する神秘、あこがれを5種類の月で表現してみました。
月を意識しての生活を楽しんでいただけたら幸いです。

佐賀県陶磁器工業協同組合賞

ましら『つつ1.0』青海波と七宝(今村 堅一)

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『暮らしの道具』を制作しました。日本の伝統紋様である青海波と七宝文で表現しました。
限りある資源である天草陶石の有効利用をテーマに、選別され、あまり使われてこなかった陶石を使用しています。

肥前陶磁器商工協同組合賞

香梅カップ(K型)(金子 真次)

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「香梅カップ」は香蘭社の協力を得て、梅酒をおいしく飲むために作りました。梅型の口縁部が特長で、梅や氷が飛び出しません。モダン雰囲気と丸みを帯びた柔かなフォルムで、女子会でも楽しんでもらえそうです。

技能賞

ボールペンセット((有)文翔窯 森田 文一郎)

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替え芯はpilot社製BVRFまたはBKRFをお使いください。

技能賞

幾何紋酒のうつわ(村上 邦彦)

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その日の気分で、日本酒、焼酎、と使いわけができるように、ぐい呑みとグラスのペアセットにしました。

第113回 有田国際陶磁展 産業陶磁器部門 審査員

氏名所属略歴
赤瀬 浩成

メイド・イン・ジャパン・

プロジェクト株式会社

代表取締役社長

地域の活性化を促すために日本の地域文化を守るために、10年後の日本のモノづくりのために考動。有田焼創業400年事業では産地間コラボ事業のコーディネーターを務める。
木村 ふみ株式会社エデュウス
代表取締役

テーブルコーディネートから伝統工芸にいたるまで食空間をトータルにデザインするなど、食環境プロデューサーとして活動。

経済産業省産業構造審議会臨時委員。

中井 明香

TENOHA代官山
STYLESTORE

チーフバイヤー

「TENOHA DAIKANYAMA」は、自分のスタイルと世界観を少し豊かにする「モノ」「コト」に出会える場所を提供。新しい暮らし方、働き方を提案している。

産業部審査

▲産業陶磁器部門審査風景【有田商工会議所】

第113回 有田国際陶磁展 産業陶磁器部門 審査評

2016.4.18

産業陶磁器部門審査長 赤瀬 浩成

 有田焼創業400年の記念審査に当たり、ここ数年の有田でのつくり手の創作活動が大いに表現されていた。有田には産業としてのモノづくりと伝統工芸(職人)としての技術が両立しておりその両方の良さが発揮された素晴らしい作品が出品されていた。

経済産業大臣賞を獲得した「白磁光描紋 九寸平皿」は2013年に和食がユネスコ無形文化遺産に認められた事をきっかけに日本が世界から注目される中、グローバルな視点でサンドブラストという、もともとあった伝統的な技法をよりモダンに表現し世に出そうという流れに沿っていた。シンプルであるが日本の奥ゆかしさ、ものとして有田の伝統の柄が潜んでいるストーリーがあり評価された。 

佐賀県知事賞を獲得した「絵変り 小蓋碗揃」はシンプルでモダンな傾向が続いている業界において、有田の伝統的絵柄をモダンに取り入れたバランスよい、実生活を考えた作品が評価された。両作品は伝統的な絵柄を進化させるとこうなるという作品。正統的に進化させていこうというもの。1位と2位で対照的なもので有田400年がもたらした作品といえる。 

有田町長賞を獲得した「彩磁練上藍のデイジーボウル」の練り上げ技法は有田の伝統から外れるかもしれないが、技術的に日々修練されていて、技術的に正当に評価できる。グレーの濃淡、絵柄のバランスなど非常によく優れた作品であり、絵柄の配置等を考えて練り上げており側面まで考えて突き詰めた職人技を感じさせる作品として評価された。 

1位はシンプルでモダンなみなさんが目指しているもの。2位は伝統的なもの、3位は技術的なものでバランスが取れている。コンピューターを使わずに手仕事ばかりである。それの良し悪しを問うものではないが、1位もデジタルを感じるが伝統を捕らえており未来を感じる事が出来た。 

創業400年を迎え、「有田国際陶磁展」に名を変え、過去から未来へのきっかけとなる審査会となった、401年には更に世界目線でのモノづくりが盛んに行われ、それらの多数の作品が集まる事を期待したい。

第113回 産業陶磁器部門 入選・入賞者一覧

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