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第117回 産業陶磁器部門 受賞作品

最終更新日:
産業陶磁器部門の作品は、展示期間中【佐賀県陶磁器工業協同組合】にて販売されました。

経済産業大臣賞

釉彩光描 佳芳(ユウサイコウビョウ カホウ)【原田 吉泰】佐賀県

何かに制限され過ごす中で気づけなくなった感覚や時間。その制限を別の感覚で補えば伝播していくものもあるのではと考え、匂いや香りを視覚化するという意味で作りました。

2位・佐賀県知事賞

掛分け片口組鉢(カケワケカタクチクミバチ)【六平】佐賀県

鉢の見込みには柔らかさを出す為、淡い青白釉を掛けめりはりを付ける為外面に白釉を掛けてみました。主に多用性を考えたのと、何かポイントとなる箇所が欲しかったため片口にしました。

3位・有田町長賞

Moon cycle plate(ムーン サイクル プレート)【寺内 信二】佐賀県

古来より月の満ち欠けによって人々はさまざまな情報を得て、生活の糧として来ました。漆黒の夜空に浮かぶ月は、日々変化をしています。そんな様を表現しました。

技能賞

練上 スープボウルセット「点紋ぶどう」(ネリアゲスープボウルセット「テンモンブドウ」)【草場 奈美子】佐賀県

色土を使って表裏一体の模様を表現する練り上げ技法の作品です。多用性あるボウルで、独特の文様を楽しみながらお使いください。

朝日新聞社賞

『楽しい』(『タノシイ』)【植木 薫】佐賀県

熊本放送賞

白熊正角菓子箱「目覚め」「旅立ち」(シロクマショウカクカシバコ「メザメ」「タビダチ」)【古川 照幸】佐賀県

情景の表現を主題に器としての用途を考え形にしました。
作品名「目覚め」には蓋を開けたときに楽しんでもらえるよう工夫しました。

佐賀県商工会議所連合会賞

二色掛け分け一輪挿し(ニショクカケワケイチリンザシ)【今村 堅一】佐賀県

上部をはずし中が洗えます。二色の釉薬掛分けの景色のちがいで楽しめます。なかなか出掛けられない現代、お家で自然を楽しめますように。

佐賀新聞社賞

輪花椀(リンカワン)【田中 睦子】佐賀県

江戸時代の器使いは蓋も碗も料理を兼用出来る使い方をされていました。輪花碗は大中小蓋の4つのパーツから出来ており、日常で良く使うサイズを蓋物にし、入れ子になり一つの蓋物になります。SDGsをめざす一歩となれば嬉しいです。

サガテレビ賞

抗菌 麟 Lin NY+ 酒器(コウキン リンニューヨークプラス シュキ)【金照堂 金子 真次】佐賀県

槌目のデザインは、NYNOW出展のために考えたもので、侍の甲冑のイメージです。COVID-19の流行をみて、抗菌のコーティングを施しました。佐賀県の開発した酸化チタンによる光触媒を利用したものです。メタリック感は、酸化チタンの屈折率の高さを利用して出しました。

陶業時報社賞

副久GOSU GOSU9寸皿1.0~5.0(ソエキュウゴス ゴスキュウスンサラ1.0~5.0)【副島 久洋】佐賀県

とっておきのブルーの5種類、副久GOSU1.0-5.0。
一口に呉須といってもその色合いは、様々です。深みのある渋いもの、輝き感がある華やかなもの、雲のベールのように軽やかなもの。私たち副久はこの呉須のブルーにこだわり、とっておきの5色を生み出し、独自の[副久GOSU*1.0-5.0]としました。

西日本新聞社賞

浮彫文 浅鉢揃(ウキホリモン アサバチソロエ)【徳永 弘幸(株式会社徳幸)】佐賀県

「転写の柄をデジタルで取り込んで、それを展開して浮き上がった文様にしてほしい」という難題に、根気よく取り組んでもらった株式会社ARITA PLUSのスタッフのおかげでこの器はできました。この場を借りて改めて謝意を表します。

日刊工業新聞社賞

黒マット渕金墨絵 絵変わり5寸薄手深皿(クロマットフチキンスミエ エガワリゴスン ウスデフカザラ)【福田 雄介(福珠窯)】佐賀県 

黒マット調の釉肌の中に光沢のある黒の絵柄がうっすらと見え隠れする。月明かりに照らされた山や木々の輪郭が月光でぼんやりと浮かび上がるような、そんな姿から想起して制作しました。

日本経済新聞社賞

arc(アーク)【岩永 和久(伯父山)】佐賀県

身近な山の砂や石から2種類の釉薬を調合。涼しくも柔らかな表情は、この地の先人たちの創意を馳せる。

読売新聞社賞

White Tone - Cup & Bowl (ホワイト トーン カップアンドボウル)【兼石 哲也】佐賀県

釉のかかったつるんとした白と、凹凸のあるマットな白の、2つの調子(tone)を持つ”White Tone”仕上げによるカップとボール。
リムは3方向にwave(削り込み)を掛け、シンプルで緩やかなカーブの形状にしました。テーブルトップで存在感があり、長く使って愛着の持てるよう心がけました。また、カップのハンドルは持ちやすくしっかり安定します。

有田焼卸団地協同組合賞

染付流線組鉢(ソメツケリュウセンクミバチ)【圓田 拓男】佐賀県

生きた線、動き、勢いを意識し製作した作品。

佐賀県陶磁器工業協同組合賞

副千製陶所謹製土瓶(ソエセンセイトウショキンセイドビン)【有限会社副千製陶所 副島謙一】佐賀県

当社は創業時より土瓶等の袋物を作りつづけています。昨今の袋物の需要の低下が続いいています。テーブルウェアの主役としておかしくないような作り込みを行い新たな客層へのアピールとして製作しました。当社の技術を出し切って作りました。

佐賀県陶磁器商業協同組合賞

氷青磁掛け分け波紋刻組鉢(ヒョウセイジカケワケハモンコククミバチ)【青木 昌勝】佐賀県

青磁釉と白磁釉で掛け分け、表情の豊かさを感じていただければと思います。また内側は波紋の彫刻を施し青磁と調和した水面(みなも)を表現しました。

肥前陶磁器商工協同組合賞

日本酒グラス(磁器)(ニホンシュグラス(ジキ))【川島 康幸】長崎県

これまで難しいとされていた細いステム(脚)・薄いボディーを試行錯誤の末、一体焼成にて完成させました。日本の文化である日本酒を、いろんなシーンでおしゃれに美味しく楽しんで頂ける3種類の形状とデザインをモダンに展開致しました。

第117回 産業陶磁器部門 出品者、招待作品

 出品者、招待作品一覧(PDF:139.5キロバイト) 別ウィンドウで開きます

第117回 産業陶磁器部門 審査評

2021.4.7

第117回 有田国際陶磁展

産業陶磁器部門 審査評

 

 審査員長 安積 伸

2020年世界はコロナ禍という未曽有の危機に直面し、その影響は今も続いています。我々の日々の暮らしも産業も、発想を転換しながら物事の価値をとらえ直し、即実行に移さなければならない状況となりました。この1年は、新しい生活スタイルの中で浮かび上がる必要な事や、忘れてはならないものに対し、皆、誰もが思いを深める時間であったと感じています。

「有田国際陶磁展」も1年のお休みを余儀なくされましたが、満を持して開催された2021年第117回有田国際陶磁展産業陶磁器部門には、2年分の思いや研究成果の詰った55人70点の作品が集められました。

 

経済産業大臣賞に輝いた『釉彩光描 佳芳』は、下絵・上絵・サンドブラストを重層的に用いることで、描かれた絵の中に空間的ともいえる奥行きを感じさせます。芳香の視覚化を意図した図案は抑制された淡い色調でまとめ上げられており、春霞に包まれた様な幻想的な魅力を高く評価しました。

佐賀県知事賞の『掛分け片口組鉢』は、ミニマルな姿を持ちながら削り取った片口の表情が美しく、様々な料理が器に盛られることで映える姿が想像できる作品です。非常に汎用性の高い「使いやすい器」でありながら、盛られた料理のグレードさえ高く感じさせるものとなっている事を評価しました。

有田町長賞の『Moon cycle plate』は、月とクレーターの関係を黒地に泡による施釉で表現した、凛々しく詩的な作品である事を評価しました。また、黒は盛られた食べ物を美しく見せる色であり、月の表現も器の地模様として料理を引き立てる、絶妙な匙加減となっているところが見事だと感じます。

技能賞『練上 スープボウルセット「点紋ぶどう」』は、色土を用いて図案を描くという練り上げ技法を用い、器の内側から外側に連続する緻密なグラフィック表現の魅力を評価しました。

 

本年度特に着目されたのは、生活の中に潤いを与える存在としての陶磁器のあり方です。テレワーク等の普及により家庭で過ごす時間が増える事で、日常生活を少しでも心地よくしようとする意識が高まっています。本年度の選考においても、使用される生き生きした姿を思い描くことの出来る作品が強い存在感を発揮したと感じます。加えて、新たな技法や構造、製造法の深化が生活の潤いと表裏一体となったものに対し、票が集まる結果となりました。

 

コロナ禍がもたらした変化は、自らの生活や価値観を考え直す機会を与えたという意味において、ポジティブな面も忘れてはなりません。今後も、世の中の様々な変化が人の生活を変え価値観を変えてゆきます。この伝統ある陶磁器展が、変わりゆくものと変わらないものを同時に受け止めながら、今後も発展する事を願っています。

第117回 産業陶磁器部門 審査員

第117回産業陶磁器部門審査員(50音順・敬称略)
氏名 所属 備考 
疇地 顕正(あぜち あきまさ)株式会社アイトー 代表取締役社長 三重県出身。
2018年より現職。

株式会社アイトーは瀬戸にて操業開始。1949年六本木に「愛知陶器株式会社」を設立。作り手と売り手を繋ぐ商社として長い歴史を持ち、国内外に広く販路を構える。

各地の作家、メーカーの製品を中心に食器類や生活雑貨を取り扱う直営店「綱具屋」を心斎橋にて運営。合わせて瀬戸市にローカルクリエーター応援店舗「綱具屋SETORe(つなぐやセトリ)」を開設している。

有田焼創業400年事業などにご協力いただいた。 
安積 伸(あづみ しん) 法政大学 デザイン工学部システムデザイン学科 教授 神戸生まれ。
京都市立芸術大学卒業後、Royal College of Art(英)修士課程修了。

2005年に個人事務所設立。多くの国際的企業でプロダクトデザインに携わり、国内外での受賞歴・美術館収蔵多数。
法政大学教授のほか、大阪芸術大学、神戸芸術工科大学においても客員教授として教鞭を執る。 
金ヶ江 悦子(かながえ えつこ)トータルビューティーディレクター 大阪府出身。
19歳より芸能界デビュー。女優・タレントとして活動開始。

2010年度ミス・インターナショナル日本代表受賞。同年開催された世界大会では第4位に輝き、特別賞として"世界で最もエレガントな人"に贈られるミスエレガント賞を受賞。

2016年には、ミス・インターナショナル世界大会を主催する一般社団法人国際文化協会理事に就任。

2019年有田町文化交流大使就任。

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